本日、新規就農者研修会に参加させていただき土づくりの基本を学んできました。
土をよくするとはどういうことなのか。
「物理性」、「化学性」、「生物性」の視点から考え、最適な改善策を導き出すというような内容の詰まった研修会でした。
さて、先週に引き続き【土壌構造の発達】について団粒構造はどのようにしてできるか。
それこそ研修会では「有機物を施用」するとありましたが、
有機物と言っても色々あります。
米ぬかや堆肥、アミノ酸、もみ殻、生ごみ、残渣…etc.
「C」(炭素)
「H」(水素)
「O」(酸素)
「N」(窒素)
からなる構造に持っていれば有機物。
この中で土づくりに深くかかわっているのは「CとN」
そしてその比率を表した「C/N比」です。
土壌改良基本の「キ」でも出てきましたが土づくり単語ベスト10には入ってくる、とっても大事な指標です。
一概には言えませんがC/N比が高い有機物にはセルロースやリグニンといった難分解性炭素が多い傾向にあります。
難分解性炭素がそのまま核になったり、それが分解されてできる粘性の物質が周りの土をまとめ上げることで安定した団粒構造ができていくのです。
つまり難分解性炭素こそ団粒構造の素。
(木材の主成分は 難分解性炭素のセルロース、ヘミセルロース、リグニンが90パーセント以上を占める。)
つまり、団粒構造を作るには
「セルロースやリグニンを多量に含むC/N比の高い有機物を施用する」
ということが言えると思います。
↑オガクズ培地の廃菌床。
またC/N比が高い有機物を分解できるのはキノコ菌を代表する腐朽菌しかいません。
※キノコが地球に登場してから植物遺体が分解されるようになったので植物遺体の堆積物=石炭が溜まらなくなったという諸説があります。
逆説的に言えば、キノコが生えてくる圃場なんかはC/Nが高い有機物が入っている可能性が高く、団粒化が進行中の合図なのかもしれません。
長ねぎを播種してからひと月が経とうとしています。