【概要】
きのこ栽培の培地である菌床は、オガクズを主原料として、米ぬか、ふすま、おからなど、ビタミン豊富な資材を栄養素として使用している。
菌床に含まれる栄養は、きのことして失われるが、収穫量、質などが低下するので菌が使いつくす前に廃棄されている。
その培地を堆積し、月一回程度切り替えされ、一年腐熟されたものには、ビタミンも豊富に含まれていると考えられる。
【方法】
令和6年度のそら豆・里芋は廃菌床を5t/10a施用して栽培を行った。
施用していない令和4年度、5年度と比較し、収量、市場価格をもとに比較を行う。
【結果】
里芋
令和6年度は出荷量/10aがA品が50%、B品が62%増加した(令和4年度比較)。
そら豆
令和6年度は規格別出荷量/10aにおいて前年度と同等であったが秀品率は4%向上した。
市場単価均しの出荷量はA品L規格134%増加、A品M規格251%増加した。
令和4年度はスタート市場価格が2000円だったのに対し、令和6年度は3600円スタート。
市場価格の高騰は要因は5月中旬の暴風雨による被害が考えられる。
廃菌床施用によって前年度と同等の出荷量を維持できたため、以上のような結果になったと考えられる。